盛岡市内の岩山展望台から望む早春の南部片富士 岩手山

旧盛岡藩士桑田 とは

物語は明治維新に遡ります。

 

明治維新で政権は江戸幕府から明治新政府に移り、西暦1871年(明治4年)、『廃藩置県』が行われたことで、全国の武士たちは新政府から禄を支給されることになります。

  
しかし、新政府は、膨大な財政負担に耐えかね、1873年(明治6年)『秩禄処分』を開始し、1876年(明治9年)に処分を完了しました。士族全員に一時金として年俸5年分の公債証書を支給し、以降の禄支給を停止するものでした。

全国の士族は次第に生活に困窮することになります。

 

社会不安を除くため、新政府は、1873年(明治6年)以降、全国で『士族授産事業』という政策を展開しました。

士族団体に対して、官有の荒地の低額払い下げや事業資金貸付を行い、農地開拓や殖産を促して、士族の生活困窮の救済と経済的自立を図る政策です。

盛岡藩(岩手県)の場合、城下の雫石川流域一帯を開墾して桑の木を植え、当時の花形輸出産業の礎となる養蚕事業を行うことになりました。

 

1875年(明治8年)、趣意に賛同した旧盛岡藩士の有志1,732名が 桑田共有条約書 に調印し、社員となって事業が開始されます。条約書には、全ての土地と資金は全社員の共有物であり、利益と損害に対して平等の権利と義務を負う、と記されています。

これが今日に続く社団 『旧盛岡藩士桑田』 の始まりです。

 

県が主導し、旧藩主南部家からの援助もあって起こされた事業でしたが、当時の雫石川はダムも堤防もない暴れ川で、たびたびの洪水で桑の木は定着できず、事業は難航します。

 

1882年(明治15年)、県の手を離れ、民間組織になります。
養蚕事業をあきらめて他の事業を模索する時期があったり、

あるいは社員全員から徴収した資金で負債を支払うなどの存続の危機を乗り越え、やがて農地などの賃貸事業を生業とするようになります。

 

第2次大戦後には、農地改革によって堤防の外側にあった広大な小作地の大半を失い、堤防の内側の河川敷が主たる管理地として残されました。

 

1970年(昭和45年)からは、傘下に 『盛岡桑田株式会社』 を設立し、法人として土地管理事業を行うようになります。

 

当初、有効に使える土地はわずかなものでした。

しかし、新幹線が通り、盛岡駅西口や太田地区の開発整備が

行われたことなどからやっと事業が定着し、近年では、社員に対して僅かながらの配当ができるまでに至っております。

 

時代とともに変遷を重ね、設立趣意であった 『旧藩士の生活を自ら救済する』 ことからは離れてしまったものの、社員の親睦と福利厚生を図りつつ社会貢献することを目的に、現在においてもなお社員約1,200名を擁する社団として活動しております。 

 

 『廃藩置県』 を機に 『士族授産事業』 として設立された旧藩士の団体が今も継続して活動しているのは、全国でも 『旧盛岡藩士桑田』 ぐらいだと言われています。

 

2025年には、設立150周年を迎えます。

 

 


仙台支部の沿革

支部総会の様子

 

仙台支部は、桑田共有条約書の精神に則り、社員の親睦と連帯の強化、および健全な社団を次世代に引き継ぐことを目的に、1973(昭和48年)盛岡桑田青葉会として発足しました。

 

目的達成のために
・所在不明社員の探索
・支部員の親睦
・社団に纏わる啓蒙、研修
などの活動を行っています。

 

仙台支部は、宮城・福島・山形の3県に在住する社員で構成されています。

社員数は、53名 。

内訳は、宮城県 40名・福島県11名・山形県 2名となっています。 

2022年6月26日現在) 

 

年に1回の支部総会と、支部長が必要に応じて招集する幹事会(幹事7名・顧問1名)が、ボランティアで運営されています。

 

社員を探しています

桑田共有条約書 書出しの部分

 

社団『旧盛岡藩士桑田』は、桑田共有条約書に署名した社員(原始社員)の直系子孫を社員資格の承継人と定めています。 

 

原始社員は1,732名でした。 

しかし今、歴史の変遷を経て、登録社員数は、約1,200名です。 

 

社団 旧盛岡藩士桑田 仙台支部は、この所在不明の方を探し出し、社員に復帰していただくことを重要な使命と位置づけて、活動しております。  

 

盛岡藩士の家系の方で、桑田共有条約書が締結された1875(明治8年)当時のご先祖様の氏名が判りましたら、その方が原始社員であるかどうかをお調べすることができます。

 

お問い合わせ欄からご連絡をお願いいたします。

 

 

お知らせ

年に一度、社員総会が行われる

岩手県公会堂

◆お知らせ   2022年7月9日(土)

令和4年度第2回、仙台支部幹事会が開催されました。

 

◆お知らせ   2022年6月26日 (日)

仙台支部通常総会がコロナ禍のため、紙上で開催されました。

 

◆お知らせ   2022年5月29日 (日)

 

旧盛岡藩士桑田通常総会および、盛岡藩士桑田株式会社定時株主総会が、人員を制限したうえで開催されました。

 

◆お知らせ   2022年4月21日 (木)

盛岡・桑田会館にて旧盛岡藩士桑田理事会が開催されました。監査は紙上で行われました。

 

◆お知らせ   2021年10月22日 (金)

全国理事会が開催されました。令和3年度上期の業務監査は、10月14日(木)に行われました。

 

 

 ◆お知らせ   2021年8月25日

コロナのため、例年9月末に開催されてきた全国理事会等は今年も開催見送りとなりました。盛岡藩関係物故者慰霊祭は、在盛社員の方々で行われました。

 

◆お知らせ     2021530

6月20日(日)開催予定の旧盛岡藩士桑田仙台支部総会は、コロナ禍のため紙上で行うことになりました。お手元に送られる資料をご覧いただき、議決権行使書でご意見をお寄せください。

 

◆お知らせ     2021529日(土)

仙台支部幹事会が開催されました。

 

◆お知らせ   2021年5月31日

5月30日に予定されていた旧盛岡藩士桑田通常総会および、盛岡藩士桑田株式会社定時株主総会は、在盛社員の出席で開催されました。他の社員の議決権は各員が委任状で指名した代理人によって行使されました。

 

◆お知らせ   2021年4月

旧盛岡藩士桑田理事会は、安全を期し、在盛理事のみで行われました。

 

◆お知らせ   2021年3月19日

令和3年のそうでんカレンダーが、岩手県の『カレンダー知事賞』を受賞しました。

 

◆お知らせ   2020年10月10日(土)

仙台支部幹事会が開催されました。

 

◆お知らせ   2020年9月16日

926日、本ホームページのURL

kmhs-sendai.com に変更しました。今後、『旧盛岡藩士桑田 仙台支部』で検索できるようになりました。

 

◆お知らせ   2020年9月10日

例年9月末に開催されてきた全国理事会等は開催見送りとなりました。盛岡藩関係物故者慰霊祭は、在盛理事のみで行われました。

 

◆お知らせ   2020年8月09日

仙台支部総会が6月21日開催されました。

議事概要と本ホームページの記事全頁が、皆様の元へ郵送されましたので、ご家族でご覧になってください 

 

※議題にしたいテーマをお持ちの支部員の

 方は、随時、お問い合わせ欄から

 ご意見をお寄せください。

 


お役立ち情報


櫻山神社 神門

 

社員資格の承継

社員資格を承継するには、手続きが必要です。

 

仙台市 泉ヶ岳のつつじ

 

ご先祖様の探し方

ご先祖様の探し方についてヒントをご紹介しています。 

南部家家紋 向い鶴

 

明治維新と藩士桑田

廃藩置県や士族授産事業などについてご説明しています。

盛岡伝統の菓子

 

南部藩の故きを温ねる

盛岡藩に関連する各種資料を掲載しています。